ABOUT COFFEE

ranking

トラジャコーヒーとは?幻のコーヒーと呼ばれる理由や美味しい飲み方など

コーヒー豆

 

2018.11.06

トラジャコーヒーは、インドネシアのスラウェシ(セレベス)島トラジャ地方で作られている高級コーヒーの銘柄です。「トアルコトラジャ」という商品でもおなじみですね。アラビカ種のなかでも最高峰と名高く、オランダ王室御用達でもありました。

第二次世界大戦をきっかけに、一度は市場から消えてしまい「幻のコーヒー」と呼ばれるようになります。しかし日本人の情熱で1970年代に復活。「トアルコ」とはトラジャコーヒーを復活させたキーコーヒーの登録商標で、「トラジャ(toraja)」「アラビカ(arabica)」「コーヒー(coffee)」から頭文字をふたつずつ取って名付けられたものです。

トラジャ地方でしか生産ができないので、今でも幻のコーヒーと呼ばれています。ここでは、トラジャコーヒーの歴史や美味しい飲み方など、詳しくお伝えしていきます。

トラジャコーヒーのふるさと

トラジャコーヒーが作られているのは、スラウェシ島のトラジャ地方。赤道直下ではありますが標高1200メートルの山岳地帯で、平均気温は20℃程度。昼夜の温度差は15度以上、年間降水量は3000mmと、アラビカ種の栽培に適した土地です。実が固く引き締まり、香り高く味わい深いコーヒーが育ちます。

トラジャのコーヒー農園では、小さな農園がいくつも集まり、それぞれがていねいな手作業でコーヒーを育てています。収穫はもちろん手摘み。何度もハンドピックしてふるい分けを行い、マカッサル港から世界中へ運ばれていきます。

品質にこだわった作業

インドネシアのスラウェシ島では、毎年7月になるとコーヒーチェリーが赤く色づき始め、それから2か月の間は、一年でも最も忙しい収穫期となります。この地域だけでなく周辺の島からも人手をかき集め、完熟した実だけをていねいに手摘みしていきます。

現地の自然を大切にした循環農法

トラジャコーヒーの周りには、カバークロップやシェードツリーを植えています。作物を作らない間、からっぽになった土地や雨風で流されたり、荒れたりしやすくなります。これを防ぐために植えられるのがカバークロップです。

一方シェードツリーとは、コーヒーの木を直射日光から守るために植えられるものです。いずれもインドネシアの自然を損なわないよう、できるだけ自生種にこだわっているとか。また、収穫後の果肉はたい肥に利用するなど、持続可能な循環農法を地道に続けています。

幻のトラジャコーヒーが復活するまで

18世紀、スラウェシ島でのみ栽培されていたトラジャコーヒーは、まさに「名品」と名高く、オランダの貴族間で流行したほど。第二次世界大戦により死滅したと思われますが、産地に至る道を整備し、荒れ果てた農園を再生したのが日本のキーコーヒー株式会社です。

車の入れない道に馬を乗り入れ、さらには徒歩で数時間。秘境中の秘境に到達したとき、細々と受け継がれていたトラジャコーヒーを発見したといいます。1978年にとうとうトラジャコーヒーは復活。現在もトラジャの栽培地域は少しずつ広がっています。

トアルコトラジャ直営農場とフェアトレード

トラジャコーヒーを復活させたキーコーヒー株式会社は、直営のパダマラン農場をはじめ、周辺農家と契約を結び、フェアトレードを行っています。フェアトレードとは、適正価格での取引を推進する貿易の仕組み。先進国が途上国の製品を安値で買いたたく、といった事態にならないよう、生産者を守っているんですね。

スラウェシ島のマカッサル港にはトラジャコーヒーショップもあります。トラジャの人たちがどんなに美味しいコーヒーを作っているか、誇りと自覚を持って、これからも生産を続けていってほしいですね。

トラジャコーヒーが「グルメコーヒー」と呼ばれるわけ

やさしい苦味、クリーミーともスモーキーとも表現される独特な香り、そしてフルーティな甘味が特徴で、滑らかさと力強さが同居した上品なコーヒーです。酸味はあまり感じません。トラジャコーヒーの香りは独特で、豆の香りが部屋に充満すると至福の一言につきます。

まさに「グルメコーヒー」と呼ばれるにふさわしい味わいなのです。

トラジャ族とは?

トラジャコーヒーを語るうえで、忘れてはいけないのが、トラジャ族の存在です。トラジャ族はマレー系の少数民族。独特の世界観を持っており、トンコナンと呼ばれる特徴的な家屋や、「死ぬために生きている」と言われるほど壮大な死葬儀式、カラフルな木彫り細工などが有名で、観光客も多いとか。

トラジャコーヒーの多くはトラジャ族の労働者が収穫・乾燥・選別・洗浄など、ほとんどの工程を請け負っています。世界中で愛されるトラジャコーヒーは、トラジャ族のみなさんが、ひとつひとつていねいに作ったものなんですね。

トラジャコーヒーの美味しい飲み方

トラジャコーヒーを美味しく飲むには、中煎り~深煎りがオススメ。トラジャコーヒーが持つ美味しさを最大限に引き出せる焙煎方法です。ブレンドで飲まれることもありますが、一度ストレートブラックで味わってみてください。きっとトラジャコーヒーの味に魅了されてしまいますよ。ミルクやクリームともよく合います。

トラジャコーヒーはアイスで飲んでも美味しい!

トラジャコーヒーをアイスコーヒーにすると、ホットのときよりも酸味を感じるようになり、スッキリとした味わいになります。甘味と苦味のバランスもよく、トラジャならではの香りも健在。

トラジャコーヒーのバリコピとは?

トラジャコーヒーは細かい粉末状になっているものがあり、「バリコピ」という飲み方をすることがあります。「バリのコーヒー」という意味で、インドネシアのバリ島で伝統の飲み方です。粉に直接お湯を注ぎ、粉がそこに沈んだら上澄みだけを飲みます。

お好みでお砂糖を先に入れておくことも。焦ると口の中に粉が入ってしまうので、たっぷり3分は待ちましょう。

トラジャの兄弟「カロシ」

スラウェシ島でとれるアラビカコーヒーのうち、カロシ地区でできるものを「カロシ」と呼ぶことがあります。生豆が美しい緑色をしていることから「コーヒーのオパール」と呼ばれることも。「トラジャ・カロシ」として販売されることも多いです。

アラビカ種とは?

アラビカ種とは、コーヒーの三大原種と呼ばれるもののひとつです。ちなみにあとふたつはロブスタ種、リベリカ種。インドネシアはコーヒー生産量が世界第4位ですが、その9割はロブスタ種です。

アラビカ種の原産地はエチオピアと言われており、今では世界各地に広がっています。各地に根付いたアラビカ種は、それぞれの土壌や気候により、その土地ならではの個性を持つようになりました。世界で栽培されているコーヒーの7割はアラビカ種で、トラジャコーヒーは、そんなアラビカの中でも最高峰と言われています。

トラジャコーヒー専門店があるって本当?

トラジャコーヒーには独特の豊かな香りがあり、フルーティな甘味や上品な味わいが特徴です。熱狂的なファンも多く、日本にはなんと、トラジャコーヒー専門のお店があるほど。気になる方はぜひ、お店を探してみてはいかがでしょうか。お店によって焙煎やいれ方にこだわりがあり、同じトラジャでも個性が出てくるので、飲み比べしてみるのも楽しそうですね。

トラジャコーヒー専門店のメニュー

日本各地にあるトラジャコーヒー専門店では、一体どんなトラジャメニューがあるのでしょうか?トラジャの飲み方だけでなく、トラジャコーヒーにピッタリのスイーツもご紹介します。

トラジャ・エスプレッソ

トラジャコーヒーのエスプレッソは、強い香りがさらに強烈になりますが、けっして嫌味なく個性的な味わいに生まれ変わります。ドリップコーヒーでは目立たない酸味が表面に出てきて、フルーツのようなさわやかさを感じ、浅煎り豆でも試したくなる一杯。

トラジャ・アイスカフェラテフロート

トラジャコーヒーのアイスに、コーヒー味のソフトクリームが乗った大人気の一品。特有のやさしい苦味と芳醇な香りに、甘すぎないソフトクリームがベストマッチしています。「トラジャコーヒー」という関西のチェーン店のメニューです。

フルーツタルト

フルーティな甘味が特徴のトラジャコーヒーに合うのは、やっぱりフルーツがたっぷり乗ったスイーツ!色んなフルーツとトラジャコーヒーを一緒にするなんて、最高の贅沢ですね。

チーズケーキ

ミルクやアイスクリームと相性のよいトラジャコーヒー。あと残すはチーズのみ!ホットコーヒーには濃厚なベイクドチーズケーキ、アイスコーヒーにはレアチーズケーキがオススメです。

トラジャコーヒーの世界にひたってみよう!

一度は絶滅したかと思われながらも、奇跡の復活を遂げたトラジャコーヒー。歴史に思いをはせながら、トラジャコーヒー特有の芳醇な香りを存分に味わっていただきたいです。世界で愛される幻のコーヒー。まずはストレートブラックでどうぞ!

RECOMMENDこの記事もオススメ