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コーヒーノキは自宅でも栽培できるって本当?コーヒーノキのすべて

豆知識

 

2018.10.22

コーヒーノキとは、コーヒー豆を作りだす木のことです。一年中緑の葉をつけ、年に一度ジャスミンに似た香りを放つ白い花をつけます。その後半年~9カ月ほどで赤い実をつけますが、見た目も大きさもサクランボによく似ていることから、コーヒーチェリーと呼ばれます。

コーヒーチェリーの中に種として入っているのがコーヒー豆です。コーヒー豆の状態で乾燥されたり、焙煎されたりしたものが、産地から世界中へ出荷されていきます。いわゆるコーヒーベルトと呼ばれる赤道近辺で多く栽培されていますが、最近、家庭で育てる人が増えているようです。

日本でもコーヒーノキを育てることはできるのでしょうか?家庭で育てたコーヒーノキからコーヒーをいれるなんてこともできるのでしょうか?コーヒーノキについて徹底的に調べました。

コーヒーノキってどんな木?

コーヒーにカフェインが含まれているのは有名ですが、コーヒーノキ自体にもカフェインが含まれており、産地では果肉や葉に薬効が認められている地域も。発芽から3年ほどで開花して実をつけるようになり、寿命は50~60年ほど。

本来、コーヒーノキは背たけが12メートルにもなる大きな木ですが、剪定して3メートル程度に管理されています。

コーヒーチェリーの果肉利用

コーヒーチェリーは赤いものがよく知られていますが、紫や黄色の種類もあります。よく熟した果肉は甘くて、そのまま食べられるそうですが、皮の方が多くて甘い部分はごくわずか。コーヒーチェリーの果肉を商品化するには至っていないようです。

コーヒーノキの種類

アラビカ種

アラビカ種とは世界中のコーヒーの7割を占める主流種で、アラビカコーヒーノキから取れるコーヒー豆です。品質がよく、高級品として取引されることも多いですが、寒さや乾燥、高温多湿には弱く、病気や虫害にもなる、ちょっぴり気難しい種類でもあります。

エチオピア原産で、200以上の品種があり、現在も品種改良が進んでいます。レギュラーコーヒー用の品種です。

ロブスタ種

ロブスタコーヒーノキはコンゴ原産のカネフォーラ種の変種です。さび病に強く、インドネシアのジャワ島で広まり、現在では世界全体の3割程度の生産量をしめています。高温多湿にも対応し、生育が早い、たくさん実をつける、などの特徴があり、東南アジアで多く栽培されています。

特にベトナムでの生産が増えており、ベトナムは今や世界第2位のコーヒー生産量を誇ります。酸味が少なく、苦味や渋みが強いので、ミルクと合わせる飲み方が多いです。カフェインやクロロゲン酸の含有量が多く、インスタントコーヒーやブレンド用として使われます。

リベリカ種

西アフリカ原産のリベリカコーヒーノキは、現在では1%程度の生産量しかありません。さび病に弱く大木になるので、栽培が難しいようです。他にもコーヒーノキには野生種をはじめ色んな種類がありますが、いずれも品種改良が進んでいるので、絶滅危惧種に指定された野生種も多いです。

2008年にカメルーンで発見されたシャリエコーヒーノキは、なんとカフェインを含有しないという新種。いろんなコーヒーノキがあるんですね。

世界で栽培されているコーヒーノキ

コーヒーノキは、とくにアラビカ種での品種改良が進んでおり、年々、消費者も「もっと美味しいコーヒー」を求めています。収穫量が少なくても、風味が優れる「ティピカ」や「ブルボン」と呼ばれるアラビカ二大品種が人気です。

ティピカやブルボンをはじめ、アラビカ種コーヒーノキの品種をご紹介します。

ティピカ

中南米に移入されたアラビカ種を起源としており、細長い形をしています。香りが強く上品な酸味と甘みを持ちますが、病虫害に弱く、収穫量が低いのが難点。高級品扱いをされており、栽培が増えてきています。

モカ

イエメンやエチオピアで栽培されているコーヒーノキの総称です。品種として確立しておらず、在来種の混合品です。

ブルー・マウンテン

ジャマイカに移入されて栽培されたコーヒーノキです。ケニアでも同じ種類が栽培されていますが、ブルーマウンテン産ではないので、ブルーマウンテンとして販売されることはありません。

ブルボン

イエメンからフランスのブルボン島(現レユニオン島)に移入され、突然変異したのがブルボンです。甘味や濃厚なコクが特徴ですが、病虫害に弱く、収穫量が安定しないため、希少価値があります。

ムンド・ノーボ

ブラジルで栽培されている主力品種の一つです。ブルボンとティピカの自然交配から生まれ、病虫害に強く、比較的高収量です。ちなみにムンド・ノーボとは「新世界」を意味しています。

ゲイシャ

エチオピア原産の野生種で、品質がよく、独特の風味と香りがあります。パナマ産のゲイシャがブルーマウンテンを超える高値で取引されたことがあり、近年注目を集めています。

バリエダ・コロンビア

アラビカ種とロブスタ種を掛け合わせた後、再度アラビカ種と戻し高配した品種です。かなり高収量で、コロンビアの主力品種となっています。

日本でコーヒーノキは育つのか?

小笠原諸島や沖縄でコーヒーの大規模生産が試みられたのは、なんと明治時代のこと。しかし大規模生産には成功しておらず、沖縄県の名護市で小規模生産が続けられています。名護コーヒーは無農薬有機栽培で、透き通った穏やかな味わいがするそうです。

家庭で育てるコーヒーノキ

沖縄県だけでなく、今、日本の家庭でもコーヒーノキが育てられるということで、園芸ファンには話題になっています。しかし背たけは50cm程度と、あくまでも鑑賞目的。大きめの鉢でしっかり管理すると実をつけることもあるそうです。

寒さには弱いですが、直射日光が当たると葉焼けが起こります。また、水はけのよい土でないと根腐れを起こすことも。また、病虫害には弱いので、毎日大切にお世話して、真っ赤な実をつけてほしいですね。

中には、長い年月をかけて150cmの背たけにまで育て上げるツワモノ園芸家もいるそうです。

コーヒーノキの増やし方

コーヒーノキを増やすには、種から発芽させて育てていく方法(播種・はしゅ)と、挿し木による方法とがあります。コーヒーチェリーを収穫したら、種を取り出して発芽させます。種に小さく切れ目を入れると発芽率が上がるそうです。

新鮮な種でないとうまく発芽しないので、市販されている生豆では難しいようです。挿し木の方が種をまくよりも成功率が高いとのこと。栽培中のコーヒーノキの細い枝を5節程度で切り取って挿し木をします。

家庭で育てたコーヒーは美味しくできるのか?

一年中緑の葉をつけ、愛情をかければ真っ赤な実をつけてくれる、ということでコーヒーノキは観葉植物として人気が高いようです。家庭で収穫したコーヒーチェリーからコーヒーをいれることはできるのでしょうか。結論から言うと、可能です。

しかし、コーヒーチェリーをコーヒー豆とするまでには、収穫したのち乾燥、焙煎、粉砕という工程が必要。素人にはこれが高いハードルのようです。

コーヒーチェリーだけじゃない!コーヒーノキの魅力

コーヒーノキは観葉植物としては育てるのが簡単なほうで、ツヤツヤした緑色の葉っぱが特徴です。南国を思わせる美しい緑色に魅了されてしまう人も多いとか。ツヤを保つにはホコリを取り除きましょう。

また、真っ白な花も人気。星型の小さな花が、日本では5~6月頃に開花します。ジャスミンのような甘い香りもたまりません。コーヒーチェリーができたら、果肉を食べて、種からコーヒーをいれましょう。こんなに楽しめる観葉植物、育てないと損かも!?

コーヒーチェリーをつけるコツ

コーヒーノキを育てるなら、やはりコーヒーチェリーをつけたいですよね。そのためには、甘やかしてばかりではいけません。毎年の成長に合わせて植え替えを続けたら、あるとき急に植え替えをやめ、肥料もやめます。

すると、訪れた変化に身の危険を感じ、子孫を残そうとして実をつけるのです。植物が花を咲かせ、種をつくるのは、生存本能のひとつ。存続するために、病気になった枝を自ら落とすこともあるといいます。

ちょっぴりかわいそうな気もしますが、野生の本能を引き出してあげてくださいね。

コーヒーのハチミツ

コーヒーノキだけからあつめたハチミツを見たことがありますか?日本でよく見るハチミツは、薄い黄色~オレンジ色をしていることが多いですが、コーヒーノキからとれたハチミツは、黒っぽい茶色でコーヒーの香りがするそうです。もちろんコーヒーとの相性もバッチリ。ハチミツ専門店で取り扱っています。

コーヒーノキは愛情にきちんとこたえてくれる!

かぐわしい香りのコーヒーを生み出すコーヒーノキ。観葉植物として手軽に育てられるのは、とても魅力的ですね。病気や虫に気を付けながら、愛情をこめて育てていれば、いつかきっと美しい実をつけてくれるでしょう。

世界にたったひとつ、自分だけのブランドコーヒーを飲めると思えば、愛情もひとしおです。

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