ドリップコーヒーを抽出したあとのコーヒーかす(出しがら)、消臭剤として使えるって、知っていましたか?もともと焙煎して水分を抜いているので、コーヒー豆の表面にはたくさんの穴が開いており、アンモニアに関しては活性炭の5倍以上という脱臭効果が認められています。
ドリップコーヒーを入れたあと、粗熱が取れたら、乾燥させなくても大丈夫。お皿にフィルターごと移せば、すぐに脱臭剤として使えます。アンモニアは水に溶けやすい性質があるので、むしろ乾燥させないほうが、コーヒーかす良く吸着するのだとか。
さらに、コーヒーかすは酸性なので、アルカリ性のアンモニアを中和させ、脱臭だけでなく消臭効果も期待できます。コーヒーをよく飲む方なら、もう消臭剤を買わなくてもいいですね。ほかにコーヒーかすの消臭効果がどのように活用できるか、トコトンせまっていきます!
コーヒーかすを消臭剤として使う方法
ドリップコーヒーを入れたあとのコーヒーかすは、粗熱が取れたらそのまま小皿へ移し、消臭剤として利用することができます。湿ったまま使う場合は、トイレや冷蔵庫での使用がオススメ。カビが生える可能性があるので、2~3日で取り換えましょう。
乾燥させて使う場合は、1週間~1カ月程度使うことができます。湿気てきたら交換の目安。
乾燥方法①天日干し
コーヒーかすを平たいお皿に広げて、丸一日、日の当たるところに置いておきます。風通しのよすぎるところだと、コーヒーかすが飛んでしまうので注意しましょう。
乾燥鵜方法②電子レンジ
500~600Wの電子レンジで、ラップをかけずに2分程度加熱します。温めすぎると焦げてしまうことがあるので、ご注意ください。このとき、タッパーやビンに入れて置くと、容器を消臭することもできます。
使い捨てのお茶パックなどに入れてチンすれば、電子レンジの消臭をしながら、そのまま電子レンジ庫内のお掃除スポンジとして使えます。
乾燥方法③フライパンで炒る
コーヒーかすをフライパンで炒ると、フライパンの消臭にもなり、コーヒーかすに含まれる油分がフライパンをピカピカに磨いてくれるなどの効果も。コーヒーかすが焦げないよう、弱火で炒りましょう。
コーヒーかすが消臭効果を発揮する場所
トイレ
コーヒーかすが最大の消臭効果を発揮するのはトイレです。アンモニアといえばトイレ。トイレ内に置いておくだけでなく、おむつやサニタリーエリアの消臭にも。
便器の掃除をするときに、洗剤代わりにまいてから磨いてみるのもオススメ。ペットのトイレに混ぜたり、そばに置いておくのもいいですね。
冷蔵庫・キッチン
フィルターごと空き瓶などに入れて、ニオイの強いもののそばに置いておきましょう。漬け物、スパイス、ダイコン、ネギ…意外にニオイを吸収しやすいのが、冷凍庫の氷です。氷に触れるとくっついてしまうので、ビンに入れて置くのがオススメ。
シンク下などに置いておくと、消臭だけでなく虫よけ効果も。
下駄箱・靴
下駄箱に入れて消臭剤として使う場合は、乾燥させたコーヒーかすがオススメ。同時に除湿効果や防カビ効果も期待できます。
また、ストッキングやお茶パックなどの小袋に詰めて置けば、そのまま靴の中に入れて、消臭・除湿剤として使えます。水洗いすると靴が傷むことがありますが、コーヒーかすを使えば手軽にキレイを保てますね。新聞紙で包むのもよい方法です。
灰皿
コーヒーかすを灰皿に敷いておくと、タバコのニオイ消しになるのと同時に、火消しの効果も。また、コーヒーかすを手にこすりつけるようにすると、手についたタバコのニオイ消しにも使えます。乾燥させたコーヒーかすでも、湿っている状態でも、どちらでもOKです。
魚焼きグリル
魚焼きグリルに乾燥させたコーヒーかすを敷いておくと、グリル内の消臭作用と、焼き魚にイヤなニオイがつくのをおさえる効果があります。魚から出た油を吸着してくれるので、お手入れもカンタン。コーヒーかすは消臭だけでなく、汚れも吸着するので、グリルをピカピカにできますね。
庭・植木鉢・プランター
コーヒーかすには、雑草を抑制したり、虫よけなどの効果もあります。これはコーヒーかすに含まれるカフェインやポリゲノールのはたらきによるもの。土や肥料の中にはニオイが気になるものもありますので、消臭も兼ねて土にまくのはいかがでしょう?
土と混ぜて十分に発酵させると、たい肥にもなります。コーヒーかすに空いているたくさんの穴が、微生物に適した環境になります。
蚊やり
乾燥させたコーヒーかすに火をつけると、お灸のようにじわじわと燃え、煙が出ます。この煙を虫が嫌がるので、蚊取り線香のように使うことができます。熱くなるので、小さなお子様やペットが近づかないよう、お気を付けください。
キャンプやBBQなど、アウトドアシーンでもオススメ。
生ゴミ・排水口
生ゴミなど、湿ったものの消臭に使うときは、乾燥させたコーヒーかすを使いましょう。除湿しながら消臭してくれます。排水口にネットをかけているなら、そのまま流してしまえばヌメリ取りの効果も。
掃除機
掃除機の中に入れておけば、排気からイヤなニオイが出るのを防げます。また、乾燥させたコーヒーかすを、じゅうたんや畳、ソファ、コタツなどにまき、それを掃除機で吸い取れば、ニオイ消し効果が。
コーヒーかすは消臭だけじゃない!
研磨剤・ツヤ出し
コーヒーかすを乾燥させ、お茶パックなどの小袋に入れると、天然の研磨剤・ツヤ出しとして使うことができます。
ガラス・鏡を磨けば、くすみ落とし・くもり防止に、革靴を磨けば、汚れが落ちてツヤが出ます。茶色い家具のキズにすり込めば、コーヒーかすの色でキズ隠しになり、ツヤ出しの効果も。
ポット・水筒
コーヒーかすと水を入れてシャカシャカ振ると、洗うのが難しい水筒の底まで、ピカピカになります。
ガンコな油汚れにも
コンロや換気扇などの大掃除にもコーヒーかすが大活躍。重曹と同量混ぜ、水を少しずつ加えてペースト状にしてクレンザー代わりに使います。重曹はアルカリ性で、コーヒーかすは酸性なので、どんな汚れにも効果バツグンです。
冬道のすべり止め
雪や氷の上にまくと、すべり止め効果があり、凍結予防にもなります。雪解けの後は虫よけ効果が期待できます。
針山に詰める
ソーイングセットの針山の中に詰めれば、針のサビ防止にもなり、コーヒーかすの油分のおかげで、常になめらかな使い心地。余った端切れ布で作ってもいいですが、お茶パックをそのまま針山のように使ってもいいですね。
バスタイム
手作りソープにコーヒーかすを利用すれば、コーヒーの香りを楽しみながら、スクラブ効果で肌の引き締めや、セルライト除去効果も。セッケンに混ぜなくても、コーヒーかすをオリーブオイルと混ぜ合わせれば、マッサージオイルに。
ハチミツやヨーグルトと混ぜてパックにするのもオススメです。顔の毛穴の汚れ落としにも効果的ですが、目の周りなど敏感なところは避けましょう。
コーヒー染め
コーヒーかすを利用して、落ち着いた色合いの染物を作ることができます。洗濯して色が落ちてきたら、また染なおせばOK。染物初心者のために、コーヒー染めのポイントをご紹介しておきますので、参考にしてくださいね。
コーヒー染めのポイント
染めるときに色が付きやすいよう、あらかじめ牛乳か豆乳を薄めた液体に、染める布を浸しておきます。これを2~3日陰干ししたら、染液(せんえき)を用意しましょう。
コーヒーかすを沸騰させて色を十分煮出したら、塩を加え、熱いうちに布を浸してムラが出ないよう染めます。色がしみ込んだら取り出して一度すすぎ、媒染液につけます。
媒染とは、色を定着させること。染液に塩を加えるタイミングで、ミョウバンやお酢を入れたり、市販の色止め剤を用いる、という方法でもOK。自分好みの色合いになるまで、何度でも挑戦できるのもコーヒー染めのいいところですね。
コーヒー豆はニオイを吸着しやすい
コーヒーかすはニオイを吸着しやすい、という性質があります。これは挽く前のコーヒー豆でも同じこと。古くなったコーヒー豆は味が落ちますので、そのままビンに入れて置けば、オシャレな消臭剤として、インテリア感覚で使えます。
ドリップしていないものなら香りも強いので、コーヒーの香りによるリラックス効果も期待できますね。いっぽう、新鮮なコーヒー豆を保管するときは、周囲のニオイを吸着しやすいので、密閉して冷蔵庫や冷凍庫で保存しましょう。
インスタントコーヒーにも消臭効果がある
これまでご紹介したコーヒーかすの消臭効果は、インスタントコーヒーでも得られるとのこと。ただし、インスタントコーヒーは濡れると溶けてしまうので、小袋に入れるのではなく、ビンや缶に詰めておきましょう。
コーヒーかすの消臭効果を試してみよう!
コーヒーを毎日のように飲む人なら、そのコーヒーかすの量はかなりのものになるのでは?こんなに色んなところに使えるコーヒーかす、そのまま捨ててしまうのはもったいないですね。ぜひ、色んなところに使ってみてください!