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イルガチェフェとは?エチオピア産高級コーヒー豆のヒミツに迫る!

コーヒー豆

 

2018.11.28

イルガチェフェとは、エチオピア産の高級コーヒー豆で、エチオピア南部のシダモで作られています。エチオピア産のコーヒー豆は、イエメン産と合わせてモカと呼ばれますが、イルガチェフェはモカの中では珍しい、水洗式で精製されており、そのため透明感のある口当たりが特徴です。

モカならではのフルーティな香りにくわえ、レモンのような柑橘系のさわやかな香りや、花のように甘い香りがあって、豊かな風味はワインに例えられることも。かつては日本全土に一大旋風を巻き起こしたイルガチェフェですが、その知名度から、逆に「イルガチェフェ=エチオピア産のモカ」だと思っている人もいるようです。

イルガチェフェとは一体どんなコーヒー豆なのか、詳しく見ていきましょう!

イルガチェフェとは?

エチオピア南部のシダモ地区にあるイルガチェフェ村は、標高2,000メートル前後の高地です。昼夜の寒暖差が大きく、ここで作られるコーヒー豆は、エチオピア産コーヒー豆の主流と異なり、水洗式(ウォッシュド)で精製されています。かつて日本で流行した際には「イルガチャフィ」などと呼ばれたことも。

イルガチェフェは品質・味の良さから世界的にも知名度が高いですが、逆に「イルガチェフェ=エチオピア産のコーヒー豆」「イルガチェフェ=モカ・シダモ」などと勘違いされることがあります。あくまでも、イルガチェフェで栽培されたコーヒー豆だけが、イルガチェフェなのです。

「イルガチェフェ」のヒミツは「湿地と草原」

イルガチェフェとは現地の言葉で「湿地と草原」という意味。その言葉のとおり、降水量が年間で1,200mmを超えるなど、豊富な水源に恵まれています。中央アフリカに位置するエチオピアは、国内全体が熱帯にあたるのですが、イルガチェフェは高原のため一年中涼しく、平均気温が20℃を切ります。この気候こそが、イルガチェフェの甘味を引き出しているんですよ。

水洗式(ウォッシュド)とは?

コーヒーの精製で一般的なのは「非水洗処理方式(ナチュラル)」と呼ばれる方法です。これは、収穫したコーヒーチェリーをそのまま乾燥させ、その後で脱穀してコーヒー豆(種子)を取り出すというもの。エチオピアでもナチュラル方式が主流です。

一方、水洗式(ウォッシュド)とは、収穫したコーヒーチェリーから先に種子を取り出し、水洗いした後乾燥させる、という方法。イルガチェフェのように雨の多い地域では、しっかりと乾燥させることが難しく、ウォッシュド方式を用いることも多いようです。

エチオピアってどんな国?

コーヒー発祥の地として知られるエチオピアは、まさにコーヒー大国。朝、昼、晩、とコーヒーを飲み、それ以外にも何度も飲む方も。「コーヒー・セレモニー」という独特の文化があり、客人をもてなす礼儀として母から娘へ、孫へと受け継がれています。

コーヒーの生豆を煎るところからスタートし、ポップコーンをつまんで談笑しながらコーヒーを待つ様子は、日本の茶道に近いものがあります。イルガチェフェの辺りではエンテーセを主食としており、バナナ科の植物から取り出したデンプンでパンを作ったり、お粥にしたりするのだとか。インジュラと呼ばれるクレープ状の生地にソースをつけて食べる地域もあります。

パナマゲイシャのふるさとって本当?

パナマのエスメラルダで作られる高級コーヒー「ゲイシャ」。実はエチオピア南西部のゲシャ地区が原産です。1931年に発見された種ですが、2004年にパナマの品評会で優勝したのをきっかけに脚光を浴び、現在は世界中で栽培されるようになりました。

ゲシャ地区は標高2,000メートル前後と、イルガチェフェとも似た気候ですが、こちらはナチュラル精製。イルガチェフェに劣らず、複雑な香りと濃厚なコクが愛されています。

シダモってなに?

シダモともよく混同されがちなイルガチェフェ。シダモもまた、エチオピア産のモカの中でも高品質で知られるコーヒー豆ですが、シダモというのはエチオピア南部のエチオピア高原の特定の地域のことです。イルガチェフェ村はシダモ地域の中にあるので、ここからカン違いが生まれたのかも。

イルガチェフェは水洗式ですが、シダモは水洗式とは限らず、ダークチョコレートやワインのような香りがあり、苦味も楽しめるなど、モカらしい珈琲です。モカブレンドとして用いられることも多いですね。

モカってなに?

イルガチェフェやエチオピアのコーヒーを語る上で外せないのが「モカ」という言葉。コーヒーとココアを合わせたものも「カフェモカ」と呼ばれることがありますが、本来はエチオピアとイエメン産コーヒーの総称です。

かつて、コーヒーが出荷されるときに「モカ港」から世界中へ運ばれていったのが語源。モカ港からコーヒー豆を買うと、チョコレートのような香りがしたことから、今でもカフェモカとして多くの人に愛されています。モカの語源が港町の名前だなんて、意外ですよね。

イルガチェフェはどんな味?

コーヒーと言えば、真っ黒で苦~いもの、というイメージがありませんか?しかしイルガチェフェは、フルーティで花のようにさわやかな酸味が特徴。苦味よりも、酸味や甘味を強く感じます。酸味をいかすために比較的浅煎りでいれることが多く、黒というよりは茶色・こはく色のコーヒーです。

「コーヒーらしくない」と表現されることも多いですが、一度飲むとクセになってしまう人も。ぜひ、一度飲んでみてくださいね。

イルガチェフェの美味しい飲み方

イルガチェフェに限らずモカは酸味やフルーティな香りが特徴。酸味を楽しみたいときは、ぜひブラックで!一般に、酸味の強いコーヒーはミルクとの相性が悪いと言われています。

特にイルガチェフェは「水洗式モカ」というちょっぴり珍しい豆なので、さわやかな口当たりを楽しんで欲しいですね。水出しやエスプレッソには向きませんが、酸味が好きな方はハマってしまうこともあるそうです。

カリオモン(コーヒーセレモニー)を体験してみよう

エチオピアの茶道とも言えるカリオモン。エチオピアでは古くから、コーヒーを「カリ」と呼んで生活の一部として親しんできました。セレモニーでは、生のコーヒー豆をフライパンで煎るところから始まります。焙煎状態は客人の好みに合わせ、臼や杵を使って豆を挽きます。

ポットに水とコーヒー粉を入れたら、そのまま煮出すのがエチオピアのいれ方。塩やバターを入れて飲むことも多いようです。一度試してみるのも楽しそう。お茶うけにはぜひ、ポップコーンを用意してくださいね。

イルガチェフェのグレード

エチオピア産コーヒーのグレードは、欠点数でG2~G8にランク付けされ、数字が少ないほど高級品のあかし。ナチュラルはG5以上、ウォッシュドはG2でないと輸出することができません。中でも最高峰と言われるイルガチェフェに限り、最近G1というグレードが誕生しました。生豆300g中の欠点数が0~3粒という厳格な管理から、イルガチェフェの美味しさがうかがえます。

グレードとは?

同じイルガチェフェを飲んでも、お店や焙煎度合い、挽き方によって味の違いが出るのは当然ですが、コーヒーの味を決めるのに、もう一つ重要な要素があります。それが「グレード」という概念。産地から生豆を出荷する際、欠点豆の混入率によってグレードが定められるのです。

欠点豆をきれいに取り除くのは、なかなかに至難の業。熟練した職人が昼夜問わず腕を振るっても、どうしても欠点豆は混じってしまうものなのです…。コーヒーを挽く前に、欠点豆をハンドっピックで取り除くカフェや喫茶店も多いんですよ。

欠点豆とは?

欠点豆とは、コーヒーの味を悪くする豆のことです。具体的には、カビが生えているものや、発育不良豆、発酵豆、虫食い豆などを指し、焙煎してみないとわからない焦げ豆、死豆というものもあります。焙煎状態が悪いから焦げるわけではなく、もともと焦げやすい豆が混じっていることもあるんです。

ナチュラルのコーヒー豆には、ごくまれにトウモロコシの粒が混入して、焙煎中にポップコーンが生まれることがあります。危ないですし、ポップコーンの風味が混じるコーヒーは、やはり味に差が出ます。

イルガチェフェを試してみよう!

イルガチェフェを探していると、イルガチェフェ村産ではないコーヒー豆を見つけることがあります。が、それはイルガチェフェ村を中心とする地域を「イルガチェフェ地区」と呼ぶことがあるため。いずれもイルガチェフェに違いありませんが、少しずつ違う味がします。機会があったら飲み比べてみたいですね。ぜひ、色んなイルガチェフェを試してみてください!

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