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世界最高級コーヒー「ゲイシャ」とは?スペシャルティコーヒーの代表格!

コーヒー豆

 

2018.11.27

高級コーヒー豆の「ゲイシャ」は、パナマのエスメラルダ農園で作られる、世界的にも知名度や人気の高いコーヒーです。コーヒーに「芸者」なんて、一体だれのネーミングセンス?…と、思っている方はいませんか?「ゲイシャ」の名前こそが、そういったカン違いから生まれたものだったのです。

ゲイシャのふるさとは、エチオピア南部のシダモ地域にある「ゲシャ村」。日本人業者が「ゲイシャ」と聞き間違えたことから、世界中にゲイシャの名で広がってしまったとか。華やかで強い風味があり、浅煎りで味わうのがオススメです。

栽培が難しく、世界で最も高級なコーヒー豆であると言われています。「コーヒー界のシャンパン」と言われるゲイシャの魅力に迫りましょう。

ゲイシャはどんな味?

ゲイシャは、柑橘類や南国のフルーツを思わせる華やかな酸味が特徴です。甘味も強く、ハチミツやチョコレートのような濃厚さがあります。香りも豊かで、ジャスミンのように甘くてさわやかな香りがあります。

焙煎が強いとゲイシャの持ち味がほとんど揮発してしまうので、浅煎りがいいでしょう。ドリップでレギュラーストレートにするほか、アイスコーヒーも人気の高い楽しみ方です。ゲイシャはほかのコーヒー豆よりもちょっぴり細長い形をしています。

世界最高級コーヒー豆

ゲイシャは、エチオピア南西部カファ地方にあるゲシャ村が原産のアラビカコーヒーです。海抜1500~1700メートルの地域を好み、栽培はかなり難しく、収量もほかの種に比べて半分程度と言われています。

ほかにはない華やかな風味が特徴のゲイシャですが、その上希少価値があるため、かなり高額で取引されています。中でもパナマ産ゲイシャが最高と名高く、日本では250g1万円で流通していたこともあったとか。

ゲイシャの誕生

今でこそ最高級品として世界中に愛されているゲイシャですが、1931年に発見されたという、新しい品種です。当時は標高の低いところで栽培されたため、味が悪く見向きもされませんでした。

しかし21世紀に入ってから、パナマのエスメラルダ農園で育てられるようになったゲイシャが、2004年には国際品評会で優勝!これにより、ゲイシャは世界中から注目を浴びることになったのです。現在はパナマだけでなく、コスタリカやコロンビアなどでも栽培されています。

ノンオークションロット

エスメラルダゲイシャは農園の区画ごとに値段がつけられますが、オークションにかけられるゲイシャは1ロットが300ポンドと決まっています。ノンオークションロットは色んな区画の豆がごちゃ混ぜになっており、半値で買うことができます。

風味も少し落ちるということですが、ゲイシャビギナーにはオススメ。ちなみにオークションロットは毎回販売数時間で完売してしまうので、一般の方は手に入れるのも難しいです。

コーヒーの栽培効率とは?

ゲイシャは樹高が高く、栽培や収穫に手がかかります。それなのに、もともと実のつきが悪く、ほかの種の半分しか収穫できません。海抜高度も選びますし、他にも様々な条件が必要なワガママな品種。

いっぽう、さび病には強く、パナマにゲイシャが入って来たのも、それがきっかけだったのです。とはいえ、ほかの病気には極端に弱く、害虫にもすぐに負けてしまうとか。あまりの栽培効率の悪さから、ゲイシャは「幻のコーヒー」と呼ばれることもあります。

カトゥーラ種

ゲイシャの栽培効率の悪さから、パナマではカトゥーラ種へと切り替えが進みました。ブラジルで発見されたアラビカブルボン種が突然変異したもので、直射日光やさび病に強いのが特徴。小粒の豆で、上品な酸味と渋味が強い品種です。

樹高が低く収穫量は多いものの、隔年でしか収穫できません。通常、コーヒーチェリーは赤いものが多いですが、カトゥーラはカナリアのような鮮やかな黄色い実をしています。

カトゥアイ種(カツアイ)

カトゥーラにムンド・ノーボという品種を掛け合わせてできた品種で、病虫害にめっぽう強く、標高が低くても栽培できる育てやすいアラビカコーヒーです。収穫量も多いので、近年、生産者には大人気。しかし生育期間は10年と短めで、多くの肥料を使います。軽くてアッサリした飲み口です。

さび病とは?

さび病とは、「さび病菌」と呼ばれるカビが感染した状態。コーヒーのインフルエンザとも呼ばれ、1本の木がさび病にかかると、どんどん周囲へ感染してしまいます。

春や秋に多く発生し、葉の裏側に赤さびのような斑点が広がり、やがてすべての葉が枯れ落ち、光合成ができなくなると木も枯れてしまいます。胞子は空気中を漂い、雨が降ると地上へ落ちるので、天候に関係なく広がるなど、コーヒー農家がもっとも恐れる病気です。

エスメラルダゲイシャのデビュー

一度はパナマで栽培され始めたゲイシャでしたが、あまりの栽培効率の悪さに、どんどんコーヒー農家はゲイシャを見放したといいます。しかしパナマのエスメラルダ農園だけは、唯一ゲイシャの美味しさに気づき、苦労をいとうことなく、ゲイシャの研究を積み重ねていきました。

その甲斐あって、ベストオブパナマで2004年に初優勝を飾って以来、見事4連覇を果たします。あまりの人気っぷりから、ゲイシャはもうその後の大会に出場できなくなってしまったそうです。

ベスト・オブ・パナマ

ゲイシャが脚光を浴びるきっかけとなったベスト・オブ・パナマとは、一体どんな大会なのでしょうか。ベストオブパナマは、パナマスペシャルティコーヒー協会の品評会で、コーヒー豆の味をランク付けの材料としているのが大きなポイント。

ほかの品評会では、おもに産地や標高、コーヒー豆の粒のサイズなどでランキングされていました。栽培効率は悪くても、味がピカイチのゲイシャにふさわしい大会だったんですね。

サザコーヒー

ベストオブパナマに常連のサザコーヒーは、日本の茨城県に本社を置く喫茶店。焙煎やコーヒー豆の流通も手掛け、コロンビアには自社農園も持っています。こちらのサザコーヒーは、毎年ベストオブパナマでランキング一位に輝いたスペシャルティコーヒーを落札する常連なんです。

ベストオブパナマでは、1kg15万円というのはよくある話で、さらに毎年、最高落札価格は更新されています。もちろん生豆での価格ですから、コーヒーになったときは一杯5,000円を超えるとか…。

ハニープロセス

ハニープロセスとは、最近生まれたコーヒーの新しい精製方法。おもに中米で行われています。コーヒー豆は、コーヒーチェリーとよばれる果実中に種子としてできますが、果肉を取り除くとヌルヌルした粘液質(ミューシレージ)に覆われています。

この状態で乾燥させるのがハニープロセス。ヌルヌルを完全に水で洗い流してから乾燥させる方法は「水洗式」と言いますが、ヌルヌルを残して乾燥させることで、ハチミツのような甘味のあるコーヒー豆になるのだとか。

ちなみにゲイシャは色んな精製方法のものがあり、精製方法によって少しずつ違った味わいになります。

粘液質の取り除きレベル

ハニープロセスでは、ヌルヌルをどれくらい取り除くかによって、呼び方が変わります。

ホワイトハニー

ヌルヌルを9割程度取り除いてから乾燥させます。

ゴールデンハニー

7~8割取り除きます。

イエローハニー

5割程度

レッドハニー

2~3割

ブラックハニー

ヌルヌルを全く取り除かない方法です。ハニープロセスの中で一番人気の高い精製方法だとか。

水洗式(ウォッシュド)

乾季が少なく、雨量の多いインドネシアで用いられている精製方法。コーヒーの果肉と粘液質を完全に取り除いてから乾燥工程へ入ります。雑味がなくクリアな味わいになるのが特徴。

乾燥式(ナチュラル)

ブラジルなど雨量の少ない国で主流の精製方法。果肉がついたまま乾燥させた後、脱穀します。豆にも果肉の甘味を感じたり、発酵のため酸味が出るのが特徴。

半水洗式(セミウォッシュド)

ハニープロセスも半水洗式のひとつ。水洗式よりも甘味があり、ナチュラルよりもクセのない味わいになります。ブラジルで半水洗式の工程が行われたものは「パルプドナチュラル」と呼ばれます。

ゲイシャに会いたい!

ゲイシャはスペシャルティーコーヒーの先駆者であり代表格。気難しくワガママではありますが、華やかで個性の強い風味は、ほかのコーヒーの追随を許しません。

値段は確かに高いですが、少しずつゲイシャの栽培も広まっています。スペシャルティコーヒーやシングルオリジンコーヒーの世界も日々進歩拡大していますので、いつか将来、手の届きやすいゲイシャに出会える日が来るかもしれません。

ひょっとしたら、その時はもっとスペシャルなコーヒーが世界を席巻しているのかも…!?

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